トリツカレ男

トリツカレ男 (新潮文庫)

トリツカレ男 (新潮文庫)

「なにかに本気でとりつかれるってことはさ、みんなが考えてるほど、ばかげたことじゃあないと思うよ」
「そうかい?」
「うん」
 とハツカネズミ。
「そりゃもちろん、だいたいが時間のむだ、物笑いのたね、役立たずのごみでおわっちまうだろうけれど、でも、きみが本気をつづけるなら、いずれなにかちょっとしたことで、むくわれることはあるんだと思う」

と、ハツカネズミが予言した通り、ものがたりは奇跡的な結末を迎える。
こういうのをファンタジーっていうんだと思う。エミール・クストリッツァもそう。ポール・トーマス・アンダーソンの何ていったっけ、「パンチドランク・ラブ」だ、もそう。松本大洋の漫画もそう。こういうファンタジーは好きだな。


黒猫白猫 [DVD] パンチドランク・ラブ DTSエディション [DVD] 花男 (1) (Big spirits comics special)