エチオピア日記 Life goes on in Ethiopia (1)

カフェ・マキアートといえば、コーヒーに少量のミルクを落とした飲み物である。手元の伊日辞典を引いてみると、macchiareという動詞は「染みをつける、よごす、(コーヒーや紅茶に少量の)ミルクを落とす(またはその逆)」という説明がなされている。元々はどこの国の飲み物かは知らないけど、マキアートとイタリア語で呼ぶいじょう、イタリアの飲み物なんだろう。

エチオピアは一時イタリアの支配下にあった影響からか、このマキアートが飲めると聞いていたので、国境を越えてすぐのバス停の近くのレストランで早速頼んでみた。「マキアート」と店員に告げると「マキアート(最後のトにアクセント)?」と聞き返されたので「イエス、イエス、マキアート(最後のトにアクセント)」というと、ミルクとコーヒーが半々ぐらいの層になった飲み物が出てきた。かき混ぜて飲んでみるとなんのことはない、ただのコーヒー牛乳なのだが、このマキアートという響きからイメージされるものと遠く離れたここエチオピアの、しかも僻地も僻地、ケニアとの国境付近で、「マキアート」といってマキアートがでてくると、なんだか楽しい気分になるのは何故だろう。