グラッツィエ・アズーリ

ワールドカップの決勝戦、イタリアvsフランスの試合をミラノのドゥオーモ広場の大型スクリーンで観戦した。

自分とスクリーンとの間は人々の頭とイタリア国旗でさえぎられ、はっきりいって試合はよく見られなかったけど、人々の反応で試合展開を知るという貴重な体験をした。でもイタリアの2点目がオフサイドだったってことに気付いたのはその10分後だった。

イタリアの優勝が決まった時、人々は跳び上がって喜び、誰かれかまわず抱き合い、花火が上がり、発炎筒を焚く奴が現れ、大変なことになった。

その後、通りはクラクションを鳴らし、窓からイタリア国旗を旗めかせながら走る車でいっぱいになった。

地下鉄に乗って宿の近くまで戻ると、パンツ一丁の男が道の真ん中で、通る車に向かってホーンを鳴らしまくっていた。車の方もクラクションを鳴らしてそれに答えている。路面電車も例外ではない。みんな本当にうれしそうだ。やはりラテンの血なのか全身で喜びを表している。見ているこっちまでとても幸せな気持ちになった。グラッツィエ・アズーリ。グラッツィエ・イターリア。

パンツ一丁の男はよく見ると僕がミラノにいた間毎朝カフェ・マキアートとクロワッサンを食べていたカフェのおにいさんだった。