常にピースフルな思想でいたいけど・・・

エクアドルのクエンカでケチャップ強盗に遭った。実際にぶっかけられたのはケチャップじゃなくてマスタードだけど、手口はこう。花市場の近くを歩いていると後ろから背中(頭から尻にかけて広範囲)にマスタードをかけられ、すぐに通りすがりの振りをした男に背中に何かついてますよ、と声を掛けられる。僕が「何じゃこりゃー」となっている隙にバックを奪い取ろうとするというもの。犯人はおそらく二人。バックを離さないでいると最初の一人は諦めて去っていき、すぐにまた別の一人が、用意周到にも数メートル分切り取ったトイレットペーパーを持って現れた。バックを決して離さなかったから被害は無かったが、すごく腹が立った。服をベチャベチャに汚され屈辱的だ。常にピースフルな思想でいたいけど、たまに死んでくれてもいいと思う奴に遭遇する。つうか死ネ。俺の大切なジーンズをマスタードまみれにしやがって。

すぐに警察に行って現場まで一緒に来てもらったが、(予想はしていたが、)何もしない。現場に着いて、「犯人はいるか?」なんて聞きやがる。いるわけねぇじゃん。ただじっと辺りを見回してるだけだから、「誰か見てた人がいるかもしれないから、その辺の人に聞いてみれば?」(人通りは多い場所だった)と言っても、「見ていた人がいたとしても彼らは何も言わないよ」と聞く前から諦めている。実際に何かを盗られたわけではないので被害届けも出せず。

「コーニョ! クエンカ。コーニョ! エクアドル。」

スペインでは「くそっ」とか「ちくしょー」とかいう意味でよく使うが、南米では下品極まりないから使ってはいけない女性器を意味する言葉を、半分は八つ当たりで、半分は再発防止に努めて欲しいという願いを込めて、警官に言ってやった。

ファック。