2006年の抱負

だいぶ遅れてしまいましたが、みなさん明けましておめでとうございます。紅白とゆく年くる年を見ないと年が明けた実感がありません。こんな海外をふらふらほっつき歩いていて、新年の抱負もくそもないじゃん、なんて思いつつも、抱負かぁ、と考えたところ、「モーターサイクルダイアリーズ」のこの一節が思い浮かびました。

夜には、カナスタをやってへとへとになった後で、僕らは二人一緒に欄干にもたれ掛かって、けれども二人本当に別々に、自分自身の飛行機に乗って夢の成層圏に向けて飛びながら、緑がかった白色の反射に満ちた広大な海を眺めていた。そこで、僕らの天命、真の天命は、永久に世界中の道や海をさまようことだと理解したのだ。常に強い好奇心を持って、目の前に現れるもの全てを見ながら、ありとあらゆる片隅をかぎ回りながら、しかしいつも飄々と、どこの地にも根を下ろすことなく、何かの本質を見極めようと立ち止まることなく。僕らには表面だけで十分だ。海が呼び覚ますあらゆる感傷的な話題を語り合っているうちに、遠く北東の方角にアントファガスタの明かりが瞬き始めた。

ちゅうわけで、今年の抱負は、上記から引用させて頂いて、「『常に強い好奇心を持って、目の前に現れるもの全てを見ながら、ありとあらゆる片隅をかぎ回りながら、しかしいつも飄々と、どこの地にも根を下ろすことなく、何かの本質を見極めようと立ち止まることなく』旅をすること」とします。

この「常に強い好奇心(=前に進む動機)」ってところがポイントだな。一年を超える長期旅行者が、だんだん沈没しがちになるのは、何となくよくわかるし、前に進むモチベーションを保つことは大変だろうと思う。そこを何とかがんばっていきたいと。見ずに後悔するなら見て後悔しよう。行かずに後悔するなら行って後悔しよう。


モーターサイクル・ダイアリーズ (角川文庫)